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苔で魅せるお庭のデザイン

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お庭造りをするときに、植物を取り入れたいと考える方は多いはず。数ある植物の中でも、今回は「苔」を使って魅せるお庭のデザインについてお話していきます。苔といえば、日本庭園や和モダンな雰囲気のお庭にマッチするというイメージが強いかと思いますが、洋風デザインのお庭におても、苔をワンポイントで魅せることも可能なのです。苔は育てる環境にとても敏感な植物。苔を育てることは、苔の生えるような環境をつくることであるともいえるのです。みずみずしい緑の苔が育つ環境のお庭を造ることができたなら、それは誰しも癒され心地良いと思われるのではないでしょうか。特に、苔むした森や苔寺の雰囲気を好まれる方や苔がお好きで見ているとなんだか癒されると感じる方は、苔をガーデニングや庭づくりに関する今回の記事をぜひ参考にしていただき、理想のお庭造りに活かしてみてください。

目次

苔を使ったガーデニングデザイン

一般的に苔はコケ植物としてのサイズは小さく、長く伸びても数センチ程度。苔は広がって緑のマットのようにもなりますが、岩の1センチに満たない隙間に育っていることもあるのです。その小ささを利用すれば、ミニサイズのガーデニングを実現することも可能。逆にマット状に広がった苔を使えば広い面積をカバーすることもできるので、どのように苔を活かしていきたいかをイメージしながら育てていくのも楽しいですね。

苔が育つ環境を観察する

まずは、周りの住宅や店舗、庭園や自然公園などに出向いて苔が育っている環境をよく観察してみることをおすすめします。例えば、樹木の根元や石の間、水が流れる場所、湿っぽい砂地やコンクリートの上に生えていることもあるのです。苔はそれぞれ合う環境が種類によって違いますが、どちらかというと日陰で湿っている場所を好む傾向が。お住いの住宅のお庭に苔のある庭をつくる場合においても、苔が好む環境を整えることが大切だといえるのです。

逆にいえば、もし近隣のエリアにおいて、苔がほとんど見当たらないというのであれば、その地域自体がそもそも苔が育ちにくい環境である可能性が高いのかも知れません。ですがそういった場合には、苔のように見える他の地被類を代わりに使う選択肢も視野に入れてみてください。

例えば、上記画像の「サギナ(アイリッシュモス)」は、苔によく似た植物です。乾燥が激しいなら、背の低いセダム類の植物もおすすめ。苔を育てるのは初めてという方であれば、はじめのうちは小さく取り入れてみることをおすすめします。例えば、鉢植えを利用するというのも良いでしょう。そして、慣れてきたら徐々に苔のエリアを増やしていくことで、無理なく苔を取り入れたガーデニングを楽しめむことができるのです。もし、お住まいが苔に適した環境の庭であるなら、地面を苔に敷き詰めて苔庭にしてみるのはいかがでしょうか。地面だけでなく、壁面や岩の表面に苔が生えているのも雰囲気があってとても見栄えのあるお庭になります。

苔をお庭に取り入れる。苔の特徴を活かすデザイン

容器や鉢を利用してワンポイントで苔を取り入れるデザイン

苔のお庭デザインへの利用法は様々です。苔の特徴を把握して活かせば、自分が思ってもいなかった素敵な雰囲気ができあがるなど色々な演出を楽しむことができます。先述したように、苔を手に取るのも初めてという方であれば、まず最初のうちは鉢などの容器の中で育ててみることから始めてみてはいかがでしょうか。お庭や周りのデザインに合わせたお好みの鉢やプランター、ガラスの容器などに、苔のある小さな世界をつくってみるのも苔を育てる初心者の方だとしても充分に苔の雰囲気や味わいを感じることができます。例えば、陶器の鉢の縁に小さなシダを植えて、その他の部分に苔をはりつければ、森の中の沢の縁をテーブルの上で再現できるなど、工夫とアイデア次第で楽しみ方は無限に。

苔は洋風のお庭にも活かせる

苔は日本庭園や和風モダンデザインのお庭にしか合わないということはなく、実は洋風デザインのお庭との相性も抜群なのです。もし洋風のお庭づくりを目指している過程で、苔を取り入れたいとお考えであるなば、別の花や植物と合わせて洋風の鉢に苔をアレンジすることもおすすめ。例えば、花の苗はあえて単体で植えて空間を多めに確保して、土の面を苔で覆うとバランスが良くまとまりも良くなり見栄えもいいものになります。スノードロップやスイセンなど春の球根植物の足元に苔をあしらえば、春の森林のようなイメージに。苔を草原に見立てれば、より壮大な風景の再現も可能です。小石や砂利、小さめの植物を組み合わせることで、丘や谷、小川といった自分だけのランドスケープを造るなど、自由度のある表現豊富なデザインにしてみるのも楽しいのではないでしょうか。

湿度を考慮して水のある風景に溶け込ませる

日陰で湿った場所は苔にとって最適な環境といえます。湿度を保つために頻繁に水やりをするのも良いですが、苔の緑を長く保ちたいのならば、お自宅のお庭に小規模なウォーターガーデンを取り入れて、苔が好む自然環境の状態に近づけるのもひとつのアイデアです。例えば、ヤマモミジの下のある蹲や石灯籠などは苔が自然に生えやすい場所であるといえます。また、西洋風のお庭のデザインにマッチさせたいのであれば、石やコンクリート製のファウンテンや、レンガ、または石貼りの壁泉でウォーターガーデンを取り入れてあげることで、西洋風のお庭にもマッチしてみずみずしい緑の苔の雰囲気を楽しむことが可能です。

苔を緑のマット状の面としてなじませたデザイン

苔の特徴のひとつとして、マット状の面に育つことが挙げられます。この特徴を利用して地面を一面の苔にするお庭デザインも選択肢のひとつに。日陰で乾燥しすぎることがあまりないというお庭であれば、苔庭にするには最適といえるでしょう。また、他の場所より少し低くなっている場所も一面の苔庭を造るには理想的です。さらに、緑一面のマットの中に、小道や飛び石を配置すると歩きながら苔庭を楽しむことができるので工夫をしてみるのもおすすめ。

モダン住宅の中庭においても一面の苔の床がよくマッチします。ウッドタイプのデッキやナチュラルテイストの小道にも合いますし、コンクリートの無機質さや真っ白でシャープな壁面と、ふわふわした緑のマットのコントラストで合わせてみても、鮮やかに見栄えの良い仕上がりのお庭が期待できます。

苔は垂直面でもそのみずみずしい緑を楽しむこともできるのです。石積みのウォールの隙間に苔や小さなシダを植えれば、森の中のような雰囲気のデザインにすることができます。苔と植物を合わせて金属ネットなどで取り付けたボードに苔や流木をアレンジして壁に飾ると印象的なアートとして魅せることもできます。垂直面で苔を楽しむ場合には、地面で育てる場合と比べると乾燥しやすいのという理由もあって難易度は少し高めです。半日陰であり風通しが少ない場所で育成して、定期的に水をスプレーしてみずみずしい緑を保つようにしましょう。

下地さえあればどんな形にも生長することができるのも苔の特徴のひとつです。立体の表面に苔をはやせば、緑のアートとしても楽しむことが可能に。人型、アニマル型、抽象的な形、といったように、好みや工夫次第で可能性はさまざま。苔むした石やコンクリート製の彫刻は時代を経てきたような印象的な雰囲気を醸し出し、魅力的なお庭作りのアクセントとしても見栄えがあります。

苔をお庭造りに導入するデメリットについて

ここまで苔を活かしたお庭のデザインや苔の特徴についてお伝えしてきましたが、ここでお庭造りに苔を導入するときのデメリットにつていも知っておきましょう。

苔にとって必要なお手入れ

苔は生育する環境を選ぶため、どうしても適切な施工や湿度調整などのメンテナンスが必要です。苔の種類に適した環境を用意しても、降雨が少なく風が強いといった理由により、短い時間でもすぐに乾燥してしまい痛んでしまうことも。苔は蒸れにも弱いので、水分が多すぎると茶色く変色してしまうこともあるのです。できる限り、専門家によるアドバイスを受けた施工、そして、お手入れや管理が大切。しかし、その分のコストがかかります。お手入れがいらないフリーメンテナンスのお庭が欲しいと考えている方には、苔を活かしたお庭造りは難しいといえるのも事実なのです。

基本的なお手入れ方法

一般的に、苔は剪定や施肥などの手間がかからない一方で、湿度の管理がとても大事になります。他の植物に比べて、よりしっかりと定期的に乾燥状態をチェックする必要があるのです。基本的なお手入れ方法としては、苔の表面や地表が乾燥している場合は潅水(水やり)をして、雑草が生えてきたら丁寧に除去するように心がけるということが大切なポイントです。

導入や管理コストがかかる

苔のお庭の取り入れ方は、大きく2種類に分類されます。苔を細かく砕いた「苔の種」を用意した下地に蒔く方法。これは、地面の面積が広い場合におすすめで、比較的に低コストで始められます。ただ、一面を緑の苔が定着するまでに時間がかかるデメリットが。価格帯は2㎡程度で4000円前後です。

もうひとつが、苔を張り付けたり苔マットを敷き詰める方法。こちらは、すぐに苔のみずみずしい緑を楽しむことができ、比較的に土壌の面積が小さい場合や鉢植えにしたいときなどにおすすめの方法です。価格帯は、0.2㎡で2000~4000円前後で導入できます。

苔は育成環境に敏感な植物であることは述べてきましたが、苔の施工や管理についても、ある程度は専門家のアドバイスや技術を必要とする場面が多いので、そういったコストもかかってしまうというデメリットがあることを知っておいてください。

苔の育成方法について

上記で述べた導入コストがかかるデメリットに対して、苔の育成方法、つまり苔を育てて増やしていく方法についても触れていきましょう。苔を培養して上手に増やすことができれば、専門店などで苔を購入する必要がなくなるので、ぜひこの機会に覚えていきましょう。苔の育成方法としては大きく分類して下記の3種類があります。

蒔き苔法

ほとんどの種類の苔は、葉から増えていくという特徴があるのです。これを利用したのが「蒔き苔法」。まずは苔が育つ苗床を造ります。排水性の良い腐葉土や赤玉土といったの土を使用。これらの土をパレットや鉢に盛ったものが苗床です。次に種となる苔をもみほぐしてばらばらにして、苗床となる土壌全体に重ならないように蒔いていきます。苔の種を蒔き終わったところで、上から苔の種に少しかかる程度に土をかけて充分に水を与える。植え付けをしたパレットや鉢は、直射日光が当たらない風通しの良い日陰に置くようにします。水を与え続けて、おおよそ1~2か月程度で新芽が出てくるでしょう。

移植法

次にご紹介するのが「移植法」です。蒔き苔法と同じように、腐葉土や赤玉土のような排水性の良い土を使用して土壌を盛りつけます。盛りつけた土壌にピンセットなどの道具を使いくぼみを造っていきましょう。植え付けをおこなう苔を束にしてまとめたものをくぼみに植え付けていきますが、この時、苔の束同士の間隔をあけて植え付けていくことがポイントです。その後は、上から軽く土をかけてから充分に水やりをしてください。蒔き苔法と同じく、風通しの良い日陰において定期的に水やりをしてあげると、1~2か月ほどで新芽がみられるようになるでしょう。

貼り苔法

最後3つめの苔の育成方法は「貼り苔法」。ある程度成長した苔の一面、もしくは、コロニー単位のものを土壌に貼り付けていく方法です。主に、苔庭造りや盆栽などの苔を観賞の対象として取り入れる場面でこの「貼り苔法」がよく用いられています。貼り苔法が多く使われる最大のメリットは、短時間で苔を育成されることができる点にあるのです。ちなみに、苔玉においてもこの貼り苔法が使われるのですが、木綿糸やテグスで固定するので、ここで言う「貼り苔法」とは意味合いが異なってきます。今回は苔庭造りにおける「貼り苔法」をご紹介。

現在では、人工栽培されたとても頑丈に作られた苔のマットを専門店やECサイトなどでも簡単に購入できます。そういった塊(マット)になった苔を、先述した排水性の良い腐葉土などを盛って整えた土壌に1枚ずつ貼っていきましょう。この時、苔と土壌の間に隙間があると、苔が剝がれてしまうことがあるので、強めに押さえつけて隙間ができないように注意して貼り付けていってください。塊でマット状になっているので、庭石や植栽の形状に合わせてはさみで切るなどして加工も可能。芝貼りをやったことがある人はイメージがしやすいのではないでしょうか。

お庭造りにおすすめな苔の種類

ここまで苔を活かしたお庭のデザインや苔の特徴についてお伝えしてきましたが、ここからは、お庭造りにマッチするおすすめの苔の種類についてみていきましょう。

先述したように、苔はなにも日本庭園や和風のお庭にしか合わないというわけではありません。洋風やモダンデザインの住宅やエクステリアでも工夫次第で見栄えの良い素敵なデザインとして魅せることが可能です。では、数ある苔の種類の中で、お庭造りに最適な苔の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。

お庭造りにおすすめの苔①「スギゴケ」

主な特徴

スギゴケは、日本庭園の苔の代名詞ともいえる苔で、日本庭園や寺院の庭園などによく植わっているこのを見たことがあるのではないでしょうか。杉のような葉とはっきりとした茎とボリューム感が特徴的であり、苔の種類の中では一番人気で、やはりポピュラーな苔だといえるでしょう。

流通量も多く、手に入れやすい気軽さも人気の理由。1日の半分以上、特に午前中だけ日が当たるような半日陰から1日中日が当たる全日照でよく育つため、管理がしやすいのも大きな特徴。しかし、生育に関しては少し難しく、コツがいります。

園芸業界で「スギゴケ」は、ウマスギゴケとオオスギゴケの二種が「スギゴケ」として扱われているのです。性質はほぼ同じで、双方、見た目としての区別ができません。コケ庭では石組みとの相性も非常によく、もっともよく使われる主要なコケといえます。

生息エリアと形態の特徴

主な生育エリアとしては、低地から山地のやや日陰地の湿った地上や腐植土のたまるようなところに群生。また、山の急斜面の岩盤の多いところなどにもみられる大型の種類なのです。

見た目の特徴として、茎は5cmから20cmになり、針のようにかたく、枝分かれはしません。葉は茎の中程から先によくついています。湿ると葉を広げ、乾いてくると茎にくっつくようすぼまるのも特徴のひとつ。生育し続ける種類で、春には芽先から再び伸び続けるため、主茎の長いものは20cmのものまでみられます。日当たりの良い場所や圃場のものは黄緑色で葉も小型になることがあるのです。生育環境によっては、葉の大きさや色に大きな違いが現れます。

採取方法

採取方法としては、土を付け塊のまま採取するやりかたが一般的。圃場生産されたものは土を付けた四角いマット状で出荷されるのが一般的で入手もしやすいです。畑土に少し川砂を混ぜた用土を使い、やや深めに土に挿し込みます。生産されたものの場合は、コテ等の道具を使って、表土とマットを完全に密着させます。コケの中に刷り込むように目土を施し、細いジョロで丁寧に水やりをしましょう。

蒔きゴケの場合においては、芽がある程度生えそろうまで乾燥させないように注意してください。露地に直接蒔くよりも、育苗箱などである程度培養したものを露地に移植する方がよく定着するのです。

管理方法やお手入れについて

管理方法をお伝えすると、特徴としてコケ丈が毎年伸び続けるコケなので、あまり密生すると下からの新しい芽が伸びにくくなり、また見た目にもよくありません。徒長抑制には底の平らな履き物で時々コケ踏みを行なうとより効果的に美しく保つことが可能に。また、あまりに伸びすぎたところは、コケを間引いたり、部分的な刈り込みを行うと良いでしょう。

先述したように、水やりに関しては、基本的に朝か夕方に行い、日中、特に炎天下での水やりは控えるようにしましょう。乾燥に強いと言われるコケの多くは、日中は葉を閉じて休んでいる状態です。そのことから、水やりにより広がった葉を厳しい炎天下にさらすことは日焼けを起こすだけでなく、生育にも著しい悪影響を及ぼしまかねません。また、冬の霜柱などにより、あがってきて表土と剥離してしまったコケは、暖かくなってから十分に表土と密着させるように管理しましょう。

お庭造りにおすすめの苔②「スナゴケ」

主な特徴

「スナゴケ」は、全日照でも耐えられる、性質の強い苔です。繁殖力もあるので比較的簡単に増やすことが可能。上から見ると星がたくさんひしめき合っているように見えるのが特徴的です。比較的に日本各地に分布していて、園芸業界では、スナゴケとして扱われている多くが「エゾスナゴケ」です。これに、「コバノスナゴケ」や「ナガエノスナゴケ」といった詳細な種が混ざることがあります。生産されている苔ではスギゴケに次いで二番目に生産量が多いポピュラーな苔といえるでしょう。寒さに強く剛健な特性を持ち、夜露、朝露があたるような比較的にひらけた場所を好むので、樹木の根元などへの植え付けは避けるのが良いといえます。

生息エリアと形態の特徴

形態の特徴として、茎は直立していて、高さは2~3cm程度で不規則に枝を出し、仮根はあまりつけません。葉は茎にたくさんつけ、先は灰白色で不透明。全体的には黄緑色で、胞子体はあまりつていません。

生育環境としては、河原や山地の日当たりの良い砂質の土壌や岩の上、石垣などに黄緑色の群落を作っているのが一般的。直射日光があたる場所での適応力が強いことから、苔の生育環境としては厳しいといわれる屋上での緑化素材としても利用することができるのも特徴のひとつ。ただ、炎天下では蒸れを起こしやすいので、夏期には充分に水やりをおこなうなどの管理が必要です。

管理方法やお手入れについて

地植えをするのであれば、貼り苔法か蒔き苔法のどちらかが最適。比較的明るい場所を選び、畑土と川砂を半々程度に多めに混ぜて、水はけの良い土壌にします。目土入れも効果的です。水やりは早朝か夕方にしましょう。日陰地ならば水やりは控えめにするのもポイント。毎日の水やりは必要ありません。

また、特に殖やす目的であれば、蒔き苔法がおすすめです。充分に乾燥したスナゴケを手で強く揉んで粉砕し、これをたね苔にします。最初の目土は川砂(または山砂でも可)単体にして、薄く蒔きましょう。生育密度があるので、頻繁な目土入れは必要ありません。

ホソバオキナゴケ

別名「苔まんじゅう」とも呼ばれていて、ころんとした丸い可愛らしいフォルムは、別名の通り、まるでおまんじゅうのようですね。主に低地や山地の腐植土のたまった地上に、半球状で白緑色の塊になっていて、木の根元に広がるように密着して生えているのがみられます。ヒノキゴケの森林中では比較的に簡単に見つけることができ、雨の当たりにくい木の根元で生育する特徴からもわかるように、半日影の乾燥気味の場所を好む苔です。

形態や管理方法について

京都西芳寺の苔庭では主要な苔として盆栽や盆景にも使われています。乾いても縮れなどの変化がないという理由から、苔庭や盆栽のほかにも、苔玉やインテリア装飾としての人気が高い種類です。生育スピードが比較的に遅いので、植え付けの際には、ある程度成長したものを用いるのがいいでしょう。

苔としては比較的に扱いやすい種類。生長速度は遅いですが殖やすのは容易です。ただし、植え付けてまもない時期は、環境に適応できずに枯れたように変色を起こすこともあるので、そいういった場合には、置く場所を変えたり、水のやりすぎに注意して管理すればほとんどのケースで回復します。

蒸れに弱い特徴もあるので、植え付けから間もない時期以外では、頻繁な水のやりすぎには注意が必要です。水をやりすぎることで丈が伸びて生育密度も疎となり軟弱になってしまうことがあります。半日陰地において自然の降雨で育つようにすると良いでしょう。

まとめ

苔は植え付けやお手入れに手間はかかりますが、苔ならではの雰囲気はとても魅力的です。最初は鉢植えなどで小さく育成をスタートさせて、メンテナンスなどに慣れてきたところで、ほかの植物と合わせてワンポイントで苔を入れて徐々に増やしていくのも良い方法ではないでしょうか。苔はエクステリアやインテリアにも様々なサイズで使えるのが魅力のひとつ。手のひらにのるほどの苔を小さな容器に飾っても良いし、床一面に広がる苔庭を造ることもできるのです。また、苔は下地さえあれば様々な立体物の表面で育てることも可能ですので、可能性は広がります。

ただ、苔の生育にはある程度の水分が必要なのも事実。頻繁に乾燥具合をチェックし、適切に水やりをして管理することを心がけましょう。水しぶきがかかるようなウォーターガーデンの近くなら、苔の生育には最適です。お好みの苔の特性を活かして、素敵な苔庭を実現していただけましたら幸いです。

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