近年、日本のエクステリア市場で人気を集めている植物が「オージープランツ」。
公園や公共施設の外構だけに留まらず、一般家庭でもプランターで育ててガーデニングを楽しんだり、シンボルツリーとして植える方も多く見られるようになりました。
「オージープランツ」とは、その名の通り、オーストラリア原産の植物のことです。「オージープランツ」は日本の気候とも相性が良いとされ、エクステリアとしてだけではなく、その繊維質の植物から得られる素材も、建築やインテリアデザインなどに好まれて利用されることも。今回は、そんなオージープランツの中から人気の種類をご紹介します。この機会に「オージープランツ」の魅力を知ってもらい興味を持っていただけましたら幸いです。
オーストラリアの予備知識
オージープランツの説明に入る前に、原産地であるオーストラリアという国についての予備知識を知っていきましょう。
陽気な国民性とアウトドア文化
私はサッカーが好きなこともあり、オーストラリア代表がAFC(アジアサッカー連盟)に加入した2006年から追っています。Jリーグにも多くのオーストラリア国籍の選手が移籍して活躍を見せていますね。
オーストラリアの文化や国民性など、主な特徴を6つの項目にまとめましたのでご覧ください。
- 多様な文化:オーストラリアは、先住民族であるアボリジニやトレス海峡諸島民族の文化のほか、イギリス、アジア、中東、南アフリカ、アメリカなど様々な地域の移民が住んでいます。そのため、多様な文化が共存しており、多民族・多文化社会として知られているのです。
- フレンドリーな国民性:オーストラリア人は一般に、フレンドリーでリラックスした国民性が特徴。積極的に他人とコミュニケーションを取り、おおらかで社交的な人が多いと言われています。
- アウトドア文化:オーストラリアは広大な陸地であり、自然に恵まれた国。そのため、アウトドア活動が盛んで、サーフィンやキャンプ、バーベキューなどが国民的な娯楽とされているのです。
- スポーツ:オーストラリア人はスポーツが大好きで、特にクリケット、ラグビー、サッカー、バスケットボール、テニスなどが人気。また、毎年1月には全豪オープンという世界的に有名なテニストーナメントが開催されます。
- 英語圏:オーストラリアはイギリスの植民地から発展してきた国であり、英語が公用語となっています。そのため、英語を話すことが基本的なコミュニケーション手段です。
- 食文化:オーストラリアは、移民の影響を受けた多様な食文化があります。例えば、肉料理が多いオージー・バーベキューや、アジアンフードが人気のシドニーやメルボルンなど、様々な料理が楽しめるのです。
オーストラリアの人々は、アウトドア文化が根強くあり、外構・エクステリアや植物といった自然に対する拘りや関心が非常に高いとされています。
日本で人気の「オージープランツ」5選
国内人気が高まる「オージープランツ」
オージープランツは、日本の外構・エクステリア市場で大変人気があり、これらの植物は、抜群の気候適応性、耐乾性、美しい花や葉の形状などが特長です。
また、オージープランツは、日本の温暖な気候条件に適しているため、屋外での飾りとして広く利用されており、更には、繊維質の植物などから得られる素材も、建築やインテリアデザインなどに利用されています。
植栽や手入れが困難・・・?
その一方で、オージープランツは、日本国内での植栽には適さない場合もあるのです。適切な栽培方法と環境を必要とするため、経験のある外構業者などによる専門的な植栽が必要な場合も。
Eucalyptus(ユーカリ)
ユーカリは、高さが高く、多様な色合いの葉を持つことが特徴です。また、耐乾性があり、日本の暑い気候に適しています。
Banksia(バンクシア)
バンクシアは、豪華な花を咲かせることが特徴です。また、耐乾性があり、日本の温暖な気候に適しています。
Acacia(アカシア)
アカシアは、高い耐乾性と多様な葉形状が特徴です。また、多種類のアカシアがあり、日本の温暖な気候に適しています。
Grevillea(グレビレア)
グレビレアは、豪華な花を咲かせることが特徴です。また、耐乾性があり、日本の温暖な気候に適しています。
Callistemon(カリステモン)
カリステモンは、色鮮やかな花を咲かせることが特徴です。また、耐乾性があり、日本の温暖な気候に適しています。
以上が国内で人気の「オージープランツ」5選です。これらの「オージープランツ」は、日本の外構・エクステリア市場でとても人気があり、庭園や公共スペースなどに多く利用されています。これらの植物は、適切な栽培方法や環境を必要とするため、経験のある業者による専門的な植栽によって設置されているのです。
これから人気がでそうな「メラレウカツリー」
ここで、先述した5選には惜しくも入りませんでしたが、私が特におすすめするオージープランツがあります。これからブームになるのではと思っていますので、ご紹介させてください。
メラレウカティーツリー(Melaleuca tree)
メラレウカティーツリー(Melaleuca tree)は、最近急激に日本のエクステリア市場で人気が上がってきているオージープランツ。
メラレウカティーツリーは、耐乾性があり、温暖な気候に適していることが特徴です。また、豊かな花色と美しい形状が特長であり、庭園やパブリックスペースなどに植えられることが多くなっています。
また、メラレウカティーツリーは、空気清浄能力があることが知られており、環境に優しい植物としても人気があるため、都市部にある公園や公共スペースなどでも良く見かけるようになっているのです。
さらに、メラレウカティーツリーは、植栽から成長するまでの手間が少ないことが特徴であり、経験のある業者による専門的な植栽が必要であることもありますが、長期的な維持が容易なことも人気の理由の一つと言えます。
以上のように、メラレウカティーツリーは、耐乾性、空気清浄能力、美しい形状などが特徴であり、エクステリア市場で人気がある理由と言えるのです。
オージープランツのデメリット
ここで、オージープランツを購入する場合のデメリットについても触れていきましょう。印象的な美しい花をつけたり、空気清浄能力が高いといった特徴から人気を集めている「オージープランツ」ですが、やはり植物である以上、デメリットもいくつか存在します。特に、一般家庭で「オージープランツ」の購入を考える場合、以下のようなデメリットがありますので、知っておきましょう。
- 高価な費用: オーストラリアンプランツは通常、日本国内では手に入りにくいため、高価な費用がかかります。
- 植栽・維持に関するスキル: オーストラリアンプランツは日本の気候に適しているものを選ぶ必要がありますが、適切な植栽と維持のスキルが必要となります。
- 環境条件: オーストラリアンプランツは特定の環境条件を要求するものがあります。例えば、陽光や風通りが良い場所が必要です。
- 保全のための継続的な労力: オーストラリアンプランツは一定の保全のための継続的な労力が必要となります。例えば、適切な肥料や灌水などが必要となります。
以上のように、オーストラリアンプランツを購入する場合、高価な費用、植栽・維持に関するスキル、環境条件、保全のための継続的な労力などのデメリットがありますので、購入する前に十分に考慮することが必要となってきます。
オージープランツ(ツリー)の価格相場について
日本の一般家庭でのシンボルツリーとして「オージープランツ」を購入する場合の価格相場は、植物の種類やサイズによって異なりますが、一般的には、小さな植物から数千円程度から始まり、大きな樹木や特殊な種類の植物は数万円から数十万円まです。また、購入場所も大きな影響を与えます。園芸店やガーデニングショップなどでは高い値段が設定されている場合もありますが、オンラインショップや農家などでは安価な価格で購入することも可能。
正確な価格相場を知るためには、地域や購入場所、希望する種類やサイズなどを考慮して、詳細なリサーチが必要となってきます。
グレヴィリアの手入れ
ここで、一つの例として「グレヴィリア」のお手入れについていていきましょう。
「グレヴィリア」は、先述した5選にも挙げたように、日本では大変に人気のあるオージープランツのひとつ。シンボルツリーとしてのグレヴィリアのお手入れ方法は以下のとおり。
- 土壌と栽培場所: グレヴィリアは肥沃で排水が良い土壌、日当たりの良い場所に適しています。
- 水分管理: グレヴィリアは定期的な水分を必要としますが、水分が蓄えられている状態では生育に悪影響を与えることもあります。適度な水分を与え、土壌が乾いてから再度水やりすることが大切です。
- 圧迫防止: グレヴィリアは大きく育つことが予想されますので、周囲の植物に圧迫されないように定期的に枝を切り込むことが大切です。
- 肥料: グレヴィリアは定期的に肥料を与えることで生育を促します。特に春と夏には有機的な肥料を与えることが望ましいです。
- 病害・害虫防止: グレヴィリアは病害や害虫にも敏感ですので、適宜防除することが大切です。
これらの手入れ方法に沿ってグレヴィリアを育てることで、長期的に美しいシンボルツリーとして楽しむことができるのです。
グレヴィリアに適した肥料について
グレヴィリアは、日本の一般家庭でも維持することができる植物。最適な肥料の種類は、植物によって異なりますが、一般的に推奨されているのが、液体肥料やグラノーラ肥料です。
グレヴィリアに適した肥料の具体的な商品名の例
- Miracle-Gro水分子肥料
- オーガニック液体肥料 “Jobes”
- 植物のためのScott’s肥料
これらの肥料は、一般的なガーデンセンターや家庭用品店などで購入することができます。肥料の使用方法は、常に製品に記載されている説明書に従ってください。
まとめ
今回は、人気急上昇の「オージープランツ」についてお伝えしてきました。
結論として、オージープランツは日本の外構・エクステリア市場で需要があり、多くの人々が屋外での飾りや外構建築、また、インテリアデザインなどにも利用することができますが、適切な栽培方法や環境を必要とするため、専門的な植栽が必要です。この機会に是非、オージープランツの導入を検討してみては如何でしょうか。