近年、庭に人工芝を敷きたいというニーズが高まっています。人工芝は天然芝と比べ、メンテナンスに手間やコストがかからないことが最大のメリットです。今回は、人工芝のメリット・デメリットを含め、人工芝の庭をDIYで作る方法を解説します。
もくじ
人工芝のメリット
エクステリア業者が提案する人工芝は高価ですが、10年以上使用することが可能です。そのため、長期間にわたって庭を美しく保ちたい人には、コストパフォーマンスの高い選択肢となります。ホームセンターなどで安価なものは劣化が早く、芝生の毛が抜けたり、カビが生えたりする可能性も。また、人工芝は刈り込みや施肥、水やりの必要がないため、メンテナンスに手間がかからないということが最大のメリット。
また、天然芝のように害虫を寄せ付けないため、一般的に安心して使用できるのも人工芝のメリットのひとつです。更に、人工芝にはゴミがつきにくく、天然芝のような定期的なお手入れも必要ありません。もちろん、暑い夏や寒い冬でも枯れたりする心配もないです。
人工芝のデメリット
人工芝の最大の欠点は、天然芝に比べ熱がこもりやすいこと。日差しが強い地域にお住まいの方は、人工芝を涼しく保つために置き方に気をつける必要があります。また、人工芝は天然芝よりも施工が難しいので、プロの手を借りるのもいいかもしれません。
人工芝の品質もメーカーごとに大きく異なるので、最適な製品を手に入れるために研究を重ねることが大切です。さらに、人工芝の中にはかなり硬いものもありますので、選ぶ際にはクッション性を確認するようにしましょう。
人工芝でDIYお庭造り
人工芝のお庭造りを考えたとき、業者に依頼することで施工の労力がなくなり思い描いた人工芝のお庭を造ることができるでしょう。しかし、業者に依頼をする場合の一般的な相場としては、1㎡につき約6000円と高額。お庭の広さにもよりますが、天然芝のメンテナンスの労力を考えるのであれば、できるだけDIYでやりたいと考える方も少なくないのではないでしょうか。ここからは、大まかに人工芝の設置の手順を解説していきます。
必要な道具
主に必要な道具は上記の8点。
雑草や石を取り除く
人工芝を設置する場所の石や砂利を取り除きます。太い根っこがある箇所も。凸凹になってしまうため取り除いておくと良いです。もし、石を完全に取り除けない場合は砂を入れて平らにしてもOK。
土をならして平らにする
人工芝を設置する箇所を平らにしましょう。足でしっかり踏みつけて平らにする方法で良いです。転圧機やトンボ・レーキなど専用の道具があれば尚良いですが、用意がなくても問題ありません。狭い場所などにはレンガなど硬いモノを代用して押しつけるのもひとつの方法です。地面を平らにする理由としては、あとで人工芝を敷いた際に、場所によっては沈んだり凸凹になったりする可能性があるから。凸凹は水たまりができる原因にもなります。もし、お庭の水はけが悪い場合は砂を入れるなどして調整しましょう。庭の水はけ具合は、雨が降った日に水たまりができるか、水たまりができても1時間ほどで引くかが目安になるのです。
防草シートを広げて固定する
平らにした地面に防草シートを広げましょう。防草シートは、隙間から雑草が生えてこないように、できるだけ不織布(織り目のないシート)を選ぶのがポイント。また、人工芝を乗せたときに破れないようにできている、人工芝用の防草シートがおすすめです。丸みのある個所や四角面に対しても、ハサミやカッターを使って隙間の内容に敷くのも大切。 防草シート同士を並べる場合は継ぎ目から雑草が生えないために、防草シート同士を10cm以上重ねて敷くようにしましょう。
全体にシートを敷き終えたら、防草シート用固定ピンで、防草シートの周囲を1mほどの間隔で固定していきます。人工芝をのせる時にズレない程度の固定で充分です。
人工芝を敷いていく
お庭にはジョイントタイプの人工芝ではなく、継ぎ目が目立ちにくいロールタイプの人工芝がおすすめ。ロールタイプの人工芝をたるみのないように防草シートの上に広げていきます。
人工芝を何本か並べる場合は芝目(芝の葉が寝ている方向)が揃うように同じ方向に広げてください。芝の流れが揃うので自然な仕上がりになります。庭を眺める場所に芝の葉先が向くようにすれば、より綺麗に見えるのです。
人工芝をカットして調整する
設置する場所の長さに合わせてカットする部分にチョークでしるしを付けます。
基本的に人工芝は、裏からカットするので、チョークのしるしは人工芝の裏側に付けましょう。誤って芝を切らないように裏からカットするのが基本。人工芝のカットには、カッターナイフを使用するようにしましょう。ハサミを使うと芝を巻き込んでしまうこともあるからです。
人工芝を固定する
カットが終わった時点で、人工芝が重ならないか、間隔が開きすぎていないか、繋ぎ目が曲がっていないかなどを全体的にチェックしておきます。人工芝の位置が決まったら、人工芝用固定ピンで固定。
固定する時は、人工芝の周囲と人工芝の継ぎ目を50cm間隔でピンを打つと良いです。ピンを打ち込む箇所は、人工芝の周囲は列と平行になるように固定して、継ぎ目に関しては、2枚の人工芝を真ん中でまたぐようにして固定すると良いでしょう。また、人工芝の継ぎ目には、人工芝用両面テープで人工芝と防草シートを貼り合わせてからピンで固定することでより強固になります。
ここまで大まかに人工芝の設置手順を説明しましたが、専門の業者さんなどで、ブログや動画でより詳しく説明しているモノも沢山ありますので、是非、色々と見てみて自分に合ったやり方を見つけて参考にしてみてください。
まとめ
全体的に、人工芝はメンテナンスが少なく、長持ちするものを探しているなら、お庭に最適な選択肢となります。しかし、熱を持ちやすい、製品によって品質にばらつきがあるなどの欠点も。人工芝の選定や施工の際には、入念なリサーチをおこないましょう。どうしても難しく分からないことがあれば、専門家や専門業者などに問い合わせて訊いてみることをお勧めします。